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絞り込みと検索(検索 DSL)

Nyask の絞り込みは、「検索 DSL」という小さなクエリ言語が土台になっています。 is:open priority:high due:<=today のように、自由なキーワードと条件を 1 行に混ぜて書くだけ。GitHub Issues や Linear を触ったことがあれば、見覚えのある書き味です。 このページでは、その言語仕様をひと通り説明します。

検索 DSL とは

DSL は「Domain-Specific Language(特定用途のための小さな言語)」の略です。Nyask では、 タスクやノートを絞り込むための専用言語をひとつ持っていて、それをあらゆる絞り込みの 共通の入力形式にしています。覚えた書き方は、次のすべての場所でそのまま通用します。

  • タスク / Item の一覧 — 検索バーに条件を打ち込んで絞り込む。
  • 保存ビュー — よく使う条件に名前を付けて保存する(中身は DSL 文字列)。
  • アプリ全体検索 — アイテムだけでなく、スレッドや発言まで横断して探す。
  • アジャイル・ボード — スプリントやバージョンを軸にした絞り込み。
  • Nyall(AI)/ MCP 連携 — AI や外部ツールがデータを絞るときも同じ言語。
画面の条件チップ(状態・期日・優先度…)は、この DSL を組み立てる入力補助です。チップで選んでも、文字で書いても、最終的に出来上がるのは同じ 1 本のクエリです。

クエリの組み立て

クエリは 「自由なキーワード」項目:値 の条件」を、 スペースで区切って好きなだけ並べたものです。次の例は「『議事録』という語を含み・未完了で・ 今日までが期日・『重複』ラベルは除く」を表します。

text
議事録 is:open due:<=today -label:重複

クエリは次の 3 種類の要素でできています。

議事録 キーワード。タイトルや本文を全文検索します。空白を含む語句は "進捗 共有" のようにダブルクォートで囲みます。
is:open フィルタ項目:値 の形で、状態・期日などの条件を指定します。
( … ) / OR / - 演算子。条件どうしを組み合わせたり、除外したりします(次の節)。

演算子

並べた条件は、既定ではすべて満たすもの(AND)に絞られます。 そのうえで、次の演算子で「いずれか」「それ以外」「範囲」などを表せます。

書き方意味
key:value 一致 is:open
-key:value 除外(〜以外) -label:duplicate
key:>=value 比較 due:>=today
key:a..b 範囲 due:2026-06-01..2026-06-30
key:a,b,c 複数値(いずれか) priority:urgent,high
A B AND(暗黙) is:open priority:high
A OR B OR is:open OR has:due
( … ) グルーピング (priority:urgent OR has:due) is:open
"…" フレーズ status:"In Review"

たとえば、こう組み合わせられます。

text
(priority:urgent OR due:<=today) is:open -label:後回し

仕様の細かい点:

  • 比較は >= <= > < の 4 つ(半角)。 のような全角・数学記号は使いません。
  • 否定は要素の頭に - を付けるだけ(-key:value / -キーワード)。 のような専用記号はありません。
  • OR・否定・グルーピングは自由に組み合わせられ、多段の入れ子 OR(priority:urgent OR (is:open due:<=today)) など)もそのまま評価されます。
  • キーワード(自由語)はクエリの最上位にだけ置けます。( )OR内側にキーワードを書くことはできません(条件だけが入れられます)。

フィールド一覧

項目:値 の「項目」に指定できるものの一覧です。値が決まっているものは選択肢を、 自由入力のものはその旨を記しています。

基本(タスク・ノートの絞り込み)

項目説明
is is:open open / done / closed / overdue / wip / pending 完了系の状態。未完了 (open) / 完了 (done) / 終了 (closed) / 期限切れ (overdue) など。
type type:task task / note / task_template Item の種別(タスク / ノート / 繰り返しテンプレ)。
priority priority:high urgent / high / normal / low(p1〜p4) 優先度。緊急 (urgent=p1) 〜 低 (low=p4)。p1〜p4 でも書けます。
status status:"In Review" (ワークフローのカスタム状態名) 自分で定義したカスタムステータス名で絞ります。
assignee assignee:@me @me / 名前 / メール 担当者。@me は自分のこと。
project project:INBOX (プロジェクトキー / ID) プロジェクト単位で絞ります。
label label:バグ (ラベル名・カンマで OR) 付けたラベルで絞ります。
has has:due due / assignee / label / discussion / attachment その属性を持つものだけ。-has:due で「持たないもの」。
archived archived:only false(既定)/ true / only / all アーカイブの扱い。既定は除外。含む / それだけ / すべて。

日付(due / start / created / updated / completed で共通)

due:today 今日が期日。tomorrow(明日)/ yesterday(昨日)も使えます。
due:2026-06-30 特定の日付。日付は YYYY-MM-DD 形式で書きます。
due:<=today 今日まで(以前すべて)。>= は以降、> / < はより後 / より前。
due:2026-06-01..2026-06-30 期間でしぼる(両端を含む)。
due:this_week 今週中。overdue_today(期限切れ+今日)/ anytime(期日なし)/ someday(いつか)も指定可(一覧画面のみ)。

期日の書き方の詳細は 期日の入力 もあわせてご覧ください。

アジャイル・リレーション(一覧 / ボード専用)

項目説明
sprint sprint:@current 進行中 (@current) / 次 (@next) / 未割当 (@none) / スプリント名。
version version:v1.0 バージョン名で絞る。@none で未計画。
estimate estimate:>3 見積もりの数値比較(>3 / 1..5)。@none で未見積もり。
agile_kind agile_kind:story 作業種別(epic / story / task / bug / chore)。アジャイルボード専用。
area area:API/Auth 領域をパス表記で。カンマで OR、@none で未分類。
carryover carryover:true 前スプリントから積み残した割当だけ。
cf cf:team:platform カスタムフィールド。cf:項目キー:値 の形で書きます。
parent parent:#158 指定アイテムの直下の子だけ。
epic epic:#158 指定アイテムの子孫すべて(孫まで再帰)。
「未設定」を引くときは、どの軸でも 項目:@none(例: sprint:@none)か -has:項目 で統一して書けます。アジャイル機能を使っているプロジェクトで有効です。詳しくは アジャイル・ワークスペース へ。

アプリ全体検索の制御(検索バー専用)

項目説明
mode mode:semantic 検索方式。全文 (fulltext) / 意味検索 (semantic) / 併用 (hybrid)。
in in:title 探す対象を絞る。タイトル (title) / 本文 (detail) / ラベル (labels)。
kind kind:thread ヒットの種別。アイテム (item) / スレッド (thread) / 発言 (thread_message)。

効く場所の違い

書き方は 1 つでも、内部では絞り込みの土台(substrate)が 2 つに分かれています。 これを知っておくと、「ある条件が効く場所と効かない場所がある」理由がはっきりします。

土台対象使える条件
タスク / Item の絞り込み 一覧 / 保存ビュー / アジャイルボード / AI・MCP すべてのフィールド(アジャイル・リレーション軸も含む)。OR・除外も効きます。
アプリ全体検索 アイテム+スレッド+発言を横断 基本・日付フィールド + mode / in / kind。アジャイル・リレーション軸は対象外。
アプリ全体検索は、アイテム以外(スレッドや発言)も横断する仕組み上、sprint:area: などアイテム専用の軸では絞り込めません。これらを全体検索に書いたときは、「この条件はこの検索では使えない」と画面で知らせます。アイテムをこれらの軸でしぼりたいときは、タスク / Item の一覧や保存ビューを使ってください。

検索方式 — 全文 / 意味 / 併用(アプリ全体検索)

アプリ全体検索には、語そのものを探すか・意味で探すかを選ぶ「検索方式(mode)」が あります。Nyask は結果の予測しやすさを優先し、既定を「全文」に置いています。 意味検索はコストとノイズがあるため、必要なときに明示的に切り替える opt-in という考え方です。

方式書き方どんなとき
全文(既定) mode:fulltext 打った語をそのまま含むものを探す(部分一致)。速く・結果が読めるので、当たる語が分かっているときに最適。
意味 mode:semantic 語が違っても意味が近いものを探す(ベクトル近傍)。言い回しを思い出せないときに。コスト高・ノイズ多め。
併用 mode:hybrid 全文で拾ってから意味で補う。取りこぼしを減らしたいとき。コスト高。
検索バーの方式トグルが mode: より優先されます(トグルが「全文」なら mode:semantic と書いても全文で実行)。意味・併用は意味の索引(埋め込み)が前提です。

保存して使い回す

組み立てたクエリは名前を付けて保存できます。「今日やること」「重要・未完了」 「あとで」のように、自分の進め方に合った切り口をいくつも用意しておけば、次からはワンタップ。 保存したものは一覧の並び順や表示と合わせて「ビュー」として持っておけます。

ここで紹介した条件は、Nyall(AI)に言葉で頼むこともできます。「今日までの重要なタスク見せて」と 話しかければ、AI が同じクエリに翻訳して一覧を出します。Nyall AI のガイド もどうぞ。